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【ダイワ23シグナス】実釣インプレ!チヌ釣りでの個人的評価と本音レビュー

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こんにちは伊豆釣り.comです。

今回は2023年に発売された「ダイワ23シグナス」のインプレッション!

 

シグナスはエントリーモデルに位置するレバーブレーキリールということで、前代からも非常に人気が高いモデル。

しかし、汎用モデルと違って実際にインプレしている方がほとんどおらず、本記事に辿り着いたのではないでしょうか?

 

本記事では実釣で使い込んだ使用感を、忖度なくレビューしていきます。

また、ライバル機である「23ラリッサ」や、兄弟機である「23ラグザス」とも相対評価していきますので、レバーブレーキリール選びで迷っている方は是非参考にしてください。

23シグナスの特徴とざっくりインプレ

23シグナスのざっくり評価は以下の通り。

剛性:★★★★☆

軽さ:★☆☆☆☆

巻き感:★★★★☆

パワー:★★★★☆

ドラグ性能:★★★☆☆

コスパ:★★★★★

 

23シグナスはダイワレバーブレーキリールのエントリーモデル。

結論として、レバーブレーキリールとして必要十分な性能を求めるのであれば、間違いなくコスパ最強モデルです。

 

バーブレーキ自体の性能は上位モデルと変わりませんし、基本性能においても汎用リールのミドルモデル以上。

23シグナスもエントリーモデルとはいえ30000円弱しますからね。

 

バーブレーキリールの主用途として、対象魚がチヌ・メジナに限定されていることもあり、 基本性能に不足を感じることはありませんでした。

 

競技に出られる方は別として、個人的な趣味として紀州釣りやフカセ釣りを楽しむのであれば十二分に満足できるリールだと思います。

特に「初めてのレバーブレーキリールを探している」のであれば強くおすすめ。

私が所持している番手は2500XH。

去年冬頃に購入し、堤防や地磯からのチヌ釣りで使用してきました。

現在はノッコミ狙いの紀州釣りで使用中です。

 

次項では実際の使用感を踏まえつつ、より具体的な良い点と悪い点について触れていきます。

23シグナスの良い点

23シグナスの良いと感じた点は以下の通り。

モノコックボディとザイオンVによる高剛性

・大口径ギアによる巻き感やトルクの向上

・エクストラハイギアモデルの新規ラインナップ

 

他にも良い所は沢山ありますが、23シグナスならではの良さという観点では以上の3点ですね。

やはり特筆すべきは基本性能の大幅向上といったところでしょうか。

ライバル機の23ラリッサが寸胴なボディであるのに対して、23シグナスはコンパクトなボディになっています。

また、モノコックボディのおかげで、見た目もスタイリッシュですね。

使用感については次項から深掘りしていきますが、ハンドルについて先に触れておきます。

 

これはダイワレバーブレーキリール全般に言えることですが、専用の折りたたみハンドルという点はありがたい。

ハンドルを外さずロッドケースに入りますので、地磯に行く際などは重宝します。

また、ハンドルはネジで固定する形式になっていますので、折り畳みハンドルながらも緩むリスクはありません。

 

バーブレーキリールのハンドルはダサいと思っているビギナーさんが一定数いますが、折り畳みハンドルなのには意味がありますので予め理解しておきましょう。

基本性能の大幅な向上

23シグナス最大の特徴は、モノコックボディと大口径ギアが搭載されたこと。

細かいうんちくは省略しますが、21カルディアLTの技術が、レバーブレーキモデルへと継承されています。

 

その恩恵が非常に大きく、前モデルの19シグナスとは基本性能において雲泥の差を感じましたね。

19シグナスは最低限の性能にレバーブレーキを取っつけだけというイメージが強かったのですが、23シグナスでは完全に覆されています。

 

尚、ベースとなっている21カルディアLTに関しては、以下の記事でインプレしておりますので、興味のある方は参考にしてください。

www.izutsuri.com

まず明確なレベルアップを感じとれたのが巻き感。

バーブレーキリールとしてはオーバースペックな出来栄えです。

 

折り畳みハンドルの仕様上、ねじ込みハンドルと比較してガタ感はありますが、21カルディアLTよりもシルキーさでは勝ると感じました。

19シグナスとは比較するまでもありません。

そして、大口径ギアによる巻き上げトルクの強化。

チヌ釣りにおいてパワーはそこまで重要視されませんが、メジナ用途であれば間違いなく重宝しますね。

 

23シグナスではエクストラハイギアモデルがラインナップされましたので、パワー面で不安を感じる人はいると思います。

そこを補う意味合いでも、大口径ギアによる巻き上げトルク向上はありがたい。

 

私はチヌ釣り用途なので、基本的にパワーを活かす場面はありません。

ただ、ホームは足元が抉れているので稀にそこに向かって突っ走る個体がいます。

そういった場面では軟調ロッドだと止めきれずヒヤッとする事もあり、23シグナスのパワーに助けられた場面はありました。

剛性に関しても、モノコックザイオンVボディのおかげで前モデルよりも遥かにカッチリしています。

ノッコミチヌ相手でもたわみ等は感じませんね。

紀州釣りだと様々な外道が掛かってきますが、23シグナスはリール自体にも対応力があって心強いです。

記憶に新しいのは1.5キロのタコですが、強引にボトムから引っぺがして釣り上げる事ができました。

バーブレーキの性能に関しては必要十分といったところ。

バイターボブレーキシステムでレスポンスの速さも申し分ありません。

レバーのみザイオン素材になっていますが、ここの恩恵はイマイチ感じられませんでしたね。

 

バーブレーキの性能は前モデルでも不足を感じておりませんでしたので、ここに関しては平行線といった結論でよいでしょう。

エクストラハイギアモデルの新規ラインナップ

個人のスタイルにもよりますが、私はチヌ釣りにおいてギア比はエクストラハイギア一択だと考えています。

しかし、19シグナスではエクストラハイギアモデルがなかったんですよね。

 

23シグナスでは待望のエクストラハイギアモデルが追加。

数多いハイギア派の方には嬉しい変更点です。

 

逆にノーマルギアは廃盤となりました。

「どうしてもノーマルギアが良いんだ!」という方は別モデルを検討するしかないですね。

コマセ使用で心強い防塵・防水性

左は21カルディアLT、右は23シグナスとの比較。

裏から見ると、23シグナスはシンプルな形状であることが分かります。

 

バーブレーキリールは基本的にエサ釣り用途となりますので、汚れが入り込みにくい構造なのはありがたい。

また、シャフトやボディにラインを巻き込みづらく、もし巻き込んでしまっても深刻化しない形状になっています。

スプールが肉抜きされていないおかげで、シャフト周りからの汚れも入りにくいですね。

また、安定のマグシールドが搭載されており、防塵・防水性という観点では非常に頼もしいリールだと感じます。

 

リールを汚す紀州釣りで使っていますが、23シグナスは数か月使って未だに不調を来たしていないどころか、ゴリシャリ感も全く起こしていません。

23シグナスの悪い点

23シグナスの悪いと感じた点は以下の通り

最重量クラス

ドラグ性能においては必要充分レベル

 

決して基本性能で不足しているわけではありませんが、レバーブレーキリールならではのデメリットが目立つ感じかな。

次項で詳しく触れていきます。

バーブレーキリール最重量クラス

23シグナスで明確に悪い点はやはり重量。

しかし、レバーブレーキリールはその構造上、重くなってしまうことは予め理解しておいてください。

 

そんな23シグナスは全モデル285g。

例えば21カルディアLT3000CXH(205g)と比較すると、80グラムもの差があります。

 

紀州釣りは置き竿が多いので殆ど気になりませんが、フカセ釣りの場合はこれに我慢できるのかといったところですね。

 

特に重さを感じるのがランディング時。

片手で竿立ててタモを伸ばして〜という動作においてズッシリ感はありますね。

軽量性を重視する方なら23ラグザスなどの上位モデル、ないしは汎用モデルという道も検討すべきかと。

 

ただ、レバーブレーキリールにおいてはハイエンドモデルにしない限り、明確な軽量性というものは手に入りません。

なんなら、ハイエンドモデルであっても汎用ミドルモデルよりは重いです。

 

そこに目を瞑ってエントリーモデルにまで軽量性を求めるのは酷かなと思います。

少なくとも、総合的に優秀な性能である事は間違いありませんからね。

ドラグ性能においては必要充分レベル

重量意外において大きな弱点はありませんが、強いて指摘するのであればドラグ性能かな。

上位モデルに搭載されている「ATD TYPE-L」や「ATD TOUGH」ではなく、通常のATDドラグ。

ATDドラグ自体に問題があるわけではないのですが、仕様上どうしても一瞬食い込み感がでます。

 

ATDドラグはライン強度に余裕のある釣りではほぼ問題ないのですが、細ハリスなどシビアなセッティングだと、不要なブレイクに繋がるリスクはありますね。

バーブレーキに不慣れなビギナーさんはドラグも多用することになると思いますので、無理に締めすぎないように注意しましょう。

緩めのドラグ調整をおすすめします。

 

加えてラインローラーにベアリングが入っておらず、この点では21カルディアLTに劣りますね。

しかし、ベアリング周りのデメリットに関しては後から追加すればどうにでもなりますので、不満ならカバーは出来ます。

 

かくいう私はノーカスタムの状態で使っていますが、実際のところドラグ性能に不足を感じることはありません。

チヌ相手ならばハリス1.5号でもそうそう切れませんからね。

 

とはいえ、更なる基本性能を望む方は、各所へのベアリング追加なども視野に入れておきましょう。

別リールとの比較

本項では価格帯の違いリールとの比較をしていきます。

 

バーブレーキリールなので競合相手は限られていますが、本記事では比較されるであろう2機種を抑えておきたいと思います。

 

・ライバル機であるシマノ23ラリッサとの比較

・兄弟機である23ラグザスとの比較

23ラリッサとの比較

シマノのレバーブレーキエントリーモデルの23ラリッサ。

同年リリースでバチバチのライバルモデルですね。

 

正直なところ、2つの良し悪しについては簡単には比較し難い。

そこで、実際に両機を購入して使い比べてみました。

 

そして辿り着いた結論は23ラリッサは操作性で有利、23シグナスは性能面で有利ということ。

要するに「扱いやすさを重視するなら23ラリッサ・性能面で鑑みるなら23シグナス」となります。

 

決して片方が明確に劣ると言うわけではありませんが、レバーブレーキリールを使う人は釣り中級者以上が多いはず。

そう考えると、将来性も踏まえて23シグナスの方が個人的にはおすすめかなといった感じです。

 

より詳しい相対評価は以下にまとめておきます。

23ラリッサが勝る点

・レバーブレーキの操作性

・ドラグの滑らかさ

・軽量性

 

23ラリッサが勝る点

・レバーブレーキの性能

・剛性や巻き感などの基本性能

・防水/防塵性能

23ラリッサの優位点

1つ目はレバーブレーキの操作感について。

シマノのレバーブレーキリールはU字になっておりますので、ダイワのI字レバーよりも操作性は良いです。

 

特筆すべきはゼロフケテンションレバーの存在ですね。

逆回転のバックラッシュを防げるようになっており、ビギナーさんには非常に扱いやすいモデルだと感じました。

私はエギングしかしないので分かりませんが、この機構はヤエンでも活かせるようです。

 

2つめはドラグについて。

ベアリングのないATDドラグに比べると、ラリッサはラインの滑り出しが幾分素直です。

シビアなタックルバランスでは、素直にドラグが出てくれた方が個人的にはありがたい。

どちらが勝るという話ではありませんが、個人的には23ラリッサの方が好みです。

 

3つめは重量。

23シグナスの285グラムに対して、23ラリッサは250~255gで大きな差別点になっています。

軽量性を最優先するなら、ここに一考の余地があるかと思います。

23シグナスの優位点

1つめはレバーブレーキの基本性能について。

ダイワレバーブレーキの方が、遥かに少ない出力でブレーキが効きますし、応答速度も早いです。

 

その為、ワンテンポ遅れた際であってもラインブレイクを防げて、その後の立て直しも素早い。

軽い力で操作できるので、単純な軽快性においては明らかに勝ります。

 

2つ目は基本性能について。

ここは散々説明してきたので端折りますが、23シグナスの方が基本性能は高いです。

ただ、レバーブレーキリールを扱う釣りでは大きな負荷を釣りないので、23ラリッサで不足だとも思いません。

 

3つ目は防水/防塵性能について。

やはりマグシールドの搭載は大きいです。

フカセ釣りなら23ラリッサのXプロテクトでも問題ないのかもしれませんが、紀州釣りとなると話が別。

 

ヌカと砂がリールにこびりつきますので、一般的なリールだと痛みが非常に速いです。

しかし、マグシールド搭載のリールでは明確に寿命が伸びますので、汚れる釣りにおいては23シグナスの方が心強いですね。

 

細かい点を比較していくとキリがありませんが、大まかな相対評価はこんなところでしょうか。

両リールで迷っている方の参考になれば幸いです。

23ラグザスとの比較

まず初めに断っておきます。

23ラグザスは23シグナスの上位互換です。

つまり、予算が足りるのであれば23ラグザスに越したことはありません。

 

両リールの価格差は10000円強。

ただ、価格以上の差があるのかといいますと、私はイマイチそうとも思えません。

 

両リールの差は以下の通り

・重量の違い(30g)

・僅かなドラグ性能の差

・ドラグ音の大きさ

・手動ベール(23シグナスはオートリターン)

・ベアリング数の差(シャフト&ノブ)

・エコノマイザーの有無(下巻きの省略)

 

これで10000円以上の追加出費をできるのかと言うのは、個人の判断に委ねます。

重量以外は微々たる程度の差でしかなく、23シグナスが決して大きく劣るというわけではないんですよね。

 

明確に差別化されている部分もないので、予算が限られるなら23シグナスで良いんじゃないかなと私は思っています。

もちろん単純にデザインの好みなどで決めてしまってもOK。

23シグナスのおすすめ番手

23シグナスは2500番と3000番、それぞれにハイギアとエクストラハイギアで計4モデルあります。

この中で圧倒的におすすめなのは3000XH。

拘りがないのであればこちらの番手を選んでおけば失敗することはありません。

 

何故なら、どのモデルであっても重量は変わらないから。

2500番と3000番はラインキャパしか変わりませんので、大は小を兼ねる理論で3000番にしておくのが安牌です。

 

私は紀州釣りにしか使わないので敢えて2500番にしています。

ラインなんて30Mくらいしか使わないですからね^^;

 

しかし、フカセ釣り用途やチヌ以外も狙うつもりならラインキャパは大きいに越したことはありません。

せいぜい下巻きが少し増える程度でデメリットもほぼなし。

 

ギア比については基本的にエクストラハイギア一択ということで、ここで迷う余地はないかな。

意図的にハイギアにするような人は、わざわざ本記事を読むまでもなく自主的に選べるはず。

以上が3000XHをおすすめする理由です。

23シグナスと親和性抜群のロッド

23シグナスはレッドを基調としたリールで、デザイン面で合わせられるロッドはそう多くない。

しかし、明らかに最適と言えるロッドがあります。

それが2024年モデルの銀狼。

 

共にエントリーモデルで配色も同じと、意図的なセット装備になっています

私自身、無印銀狼は前モデルから愛用していますが、チヌ釣りにおいては盤石なモデル。

特に操作性においては上位モデルをも凌ぎます。

タックルを新調するのであれば、この2種の組み合わせがビギナーさんの基本装備としておすすめ。

共に2023後期〜2024前期での最新モデルなので、当分は一線で戦えます。

無印銀狼は少し硬めの使用感になりますので、堤防や波止であれば0.6号が丁度良い曲がり込みをしてくれますよ。

まとめ

本記事では23シグナスをインプレしました。

まだリリース1年目といったこともあり、今後長く一線級のリールとなることは間違い無いでしょう。

 

本記事がレバーブレーキ入門者、チヌ・メジナ釣り師の参考になれば幸いです。