今回は両軸遠投カゴ釣り入門者に向けて、オススメの両軸リールを紹介します!
両軸遠投カゴ釣りを始める際、リールに求められる要素はなんでしょうか?
一般的に重要視されるのは飛距離・巻き取り長・パワーなどなど…。
どれも大事だとは思いますが、両軸遠投カゴ釣り入門者に1番必要なのはこれらではありません。
入門者に1番求められる要素はやはり、「投げやすさ」だと断言できます。
つまるところ、ブレーキ性能だと私は考えています。
別の記事でも書きましたが、両軸遠投カゴ釣りはバックラで挫折して辞めてしまう人が多いので、最初は扱いやすさを重要視すべきだというのが私の意見です。
そこで今回はバックラッシュのしにくい、投げやすい両軸リールを2つ厳選し紹介したいと思います。
また、以前執筆した両軸遠投竿の記事も人気なので、是非そちらと併せてタックルを検討していただけたらと思います。
入門にアンバサダー6500をオススメしない理由
両軸リールを紹介する前に、大事な事なので書いておきます。
両軸遠投カゴ釣りのリールといえば、アブガルシアの「アンバサダー6500」シリーズ。
好みで選ぶなら使っても良いと思いますが、正直初心者にはオススメしないリールです。
アンバサダーのメリットはカスタマイズ性の高さや、遠投性能です。
MT車のようなもので、扱いにはテクニックが必要ですが、その分使いこなせれば超ド遠投が可能というピーキーな性能をしています。
要はポテンシャルを最大限に引き出すにはテクニックが必要なので、「少なくとも慣れないうち辞めておきましょうね」という話です。
無理して使っても腕がないと飛ばせませんし、バックラッシュのラッシュで挫折の要因になります。
というか現になっています、釣具屋の中古コーナーを見れば一目瞭然。
今はブレーキシステムが優秀な両軸リールが増えてきてますので、最初は挫折しないようにトラブルレスな状態で練習した方が結果的に上達していけると思います。
最新リールをブレーキゆるゆる状態で投げれるようになってから、アンバサダー6500を検討しても全く遅くはないですよ。
なんなら120mを目指すとかでない限り、不要とさえ思います。
実際の釣り場でも、100mを超えるド遠投しているなんて一握りですからね。
そもそもバックラのリスクを背負ってまで、限界まで遠投したいという人は中々いないでしょう。
実釣では80mも飛ばせれば充分ですし、軽い力でそこそこ飛ばせるのも両軸タックルのメリットです。
ちなみに操作性や疲労面に目を瞑れば、スピニングでも100mは可能です。
スピニングタックルでの100m遠投は別記事で解説しているので、興味のある方は参考にしてみてください。
前置きが長くなりましたが、遠投カゴ釣りにオススメの両軸リールを紹介していきます!
タトゥーラTW 400H(XH)
ダイワのビッグベイト用両軸リール。
両軸カゴ釣り用途での人気が非常に高く、多くの両軸師からもお墨付きを貰えているリールですね。
私も両軸遠投カゴ釣りでは、タトゥーラTWの400Hを3年近く使用しております。
発売後にXHモデルも追加された事によって選択肢が増え、より盤石なモデルになったと思います。
タトゥーラ400のカゴ釣り性能を5段階で評価するとこんな感じ。
コスパ: ★★★☆☆
投げやすさ:★★★★★
飛距離:★★★★☆
軽さ:★★★★★
パワー:★★★★☆
バックラと無縁になれる扱いやすさが最大のメリット
タトゥーラ400はマグネットブレーキが優秀で、20段階でブレーキを調節することができます。(ダイヤルを回すだけなので超簡単)
モデル名にもなっているTウイングの効果もあるのだとは思いますが、このブレーキシステムのおかげで全くバックラッシュしません。
結論としては、この扱いやすさがタトゥーラ400を選択する最大の理由かなと思います。
飛距離も充分に出ますが、どちらかというと実釣面重視のリールです。
サミングがほぼ不要
恐らく初めて両軸リールを検討している中には、サミング出来るか不安な人もいるかと思います。
しかし、マグブレーキを強めにしておけば、そもそも糸が膨らまないのでサミングをする必要性自体がないのです。
ちゃんとしたフォームで投げられれば、ブレーキをかなり緩くしても糸が膨らません。
また、多少糸が膨らんでしまっても、ノーサミング状態で放置してもバックラッシュすることはありませんでした。
飛距離80メートル程度であれば、もはやサミング練習は不要レベルですね。
わざと変な投げ方をしたり、ブレーキをずるずるにしたりして細かく検証しましたので、初心者の方であってもそう簡単にバックラしないと思います。
着水時にスプールを止める動作だけでOK!
飛距離はそこそこ
ブレーキを調節する事で、飛距離に関してはある程度まで伸ばしていくことが出来ます。
ビギナーの方は安定して投げれるまでブレーキ設定15くらいで練習するのが無難でしょう。
投げる人の技量にもよりますが私の場合、ブレーキキツめの状態でふんわりと投げても50メートル、ブレーキ10前後で普通に投げて80メートルといった所でしょうか。
ブレーキ5前後まで緩めると90をメートル超えてきますが、私は実釣重視スタイルなのであまりブレーキを緩めることはありません。
釣り場でのコンディションに合わせて8~12くらいで調整しています。
これがノーサミングで80m安定して投げれる目安なので、一番バランスの良い設定だと思います。
ブレーキ面では余力を残していますので、更に緩めれば、100メートルのポテンシャルは充分にあるかと思います。
ただし、飛距離に関しては竿の性能に依る所も大きいですね。
唯一の難点は、ブレーキを0にしても少し抵抗感があります。
つまり若干ブレーキが効いてしまっているような感じです。
以上の点から、飛距離の点ではどうやってもアブ6500には敵いません。
サミングが上手い人やベテラン視点では、技術を持て余してしまうかもしれませんね。
軽いので投げやすい&疲れにくい
他のカゴ釣り両軸リールと比較すると、自重が突出して軽いです。
両軸遠投カゴ釣りのメリットとしてキャスト時に力が要らないという事がありますが、そういった実釣面での優位性が活かされるリールだと思います。
パワーはあるがI型ノブ
ドラグ力も非常に高く、リールとしての巻き取りパワーはあります。
しかし、ハンドルがI型なんですよね。
遠投カゴ釣りではファイト時にポンピングする人が多いので問題ないとは思いますが、パワーファイトにはあまり向きません。
気になる人はカスタムハンドルに変更しましょう。


しかし、ノブ自体は大きめなので致命的というほどではありません。
これはスピニング2000番のI型ノブと、エギング用2500番パワーラウンドノブとの比較。
親指、人差し指、中指の3つで包むように使えますので、使用感はI型ノブよりもパワーラウンドノブに近いですね。
力の入れやすさとしては中レベルです。
コスパは普通
遠投カゴ用両軸リールとして見ると、価格帯は平均という印象です。
タトゥーラが出るまで人気だったトロロケットと同レベル。
ちなみにトロロケットはタトゥーラよりも巻き取り長があるという点で差別化されていましたが、現在はタトゥーラにもXHモデルが出たことで仕掛け回収の優位性はなくなりました。
また、両軸リールの価格はスピニングリールしか持っていない方には高いと感じるかもしれませんが、タトゥーラは決して高価な部類ではありません。
ただ、リール全体でみたら高級品である事には変わりませんので、番手やギア比はしっかりと選択していただけたらと思います。
細かいギア比等の選択は事項にまとめますので、参考にしてください。
タトゥーラ400のオススメ番手
タトゥーラ400のラインナップはノーマルギア、ハイギア、エクストラの3種類。
ハンドルの向きを考慮すると6種類あることになります。(スピニングと違い付け替えできません。)
初めてのビギナーさんはどれを選べばいいのか、書いていきます。
ハンドルはどっち巻き?
両軸カゴ釣りのリールはスピニングと違い、利き手側のハンドルを選ぶのが標準です。
これは、利き手で竿の胴を持って投げ、そのままハンドルを巻く姿勢になるから。
結論として、右利きの方は右ハンドル、左利きの方は左ハンドルを選択しておけば間違いありません。
ノーマルギアは基本的に不要
両軸遠投カゴ釣りではギア比は割と重視される要素です。
基本的にはハイギアの方が好まれます。
ド遠投するわけですから当然ですよね。
例えば100メートル投げたとして、タトゥーラ400のノーマルギアだと120回近く巻く必要がある事になります。
これは厳しいかも…。
ルアーではノーマルギアが好まれることも多いですが、カゴ釣りはそもそも巻いて操作する釣りではありませんので、基本的にノーマルギアは不要だと私は考えています。
ハイギアタイプが安牌
拘りがなければ、ハイギアタイプの400Hが無難です。
私が使っているのもハイギアモデルですね。
カゴ用両軸リールと比較すると、巻き取り長も充分に長い方ですし、巻き取り時のパワー面も考慮すると1番バランスが取れたモデルだと思います。
「ギア比で失敗したくない方はタトゥーラ400Hを選んでおけば間違いない」というのが私の結論です。
エクストラハイギアは仕掛け回収重視
エクストラハイギアのメリットは仕掛けの回収が早いという事ですが、その分巻き取りが重くなります。
遠投カゴ釣りの仕掛けは重い分、XHモデルだと回収がしんどくなってしまう方もいるみたいですので、選択には注意が必要です。
しかし、個人的には竿を立てて仕掛けをすぐ海面まで浮かせてしまえば、エクストラハイギアでも問題はないのかなと思っております。
要は使い方である程度はカバーできますので、XHモデルも検討の余地はありますね。
経験者の私が改めて選ぶならXHにする可能性も充分考えられますが、個人的に初心者の方にはあまりオススメしません。
ピーキーなものは選ばずに、最初は安牌を切るべきかなという意見です。
合わずに辞めてしまうのが一番勿体無いですからね…。
シーホークTW 遠投
同じくダイワから出ている最新両軸リール。
こちらは両軸遠投カゴ釣り専用です!
シーホークといえば元々安価な入門機という位置付けでしたが、モデルチェンジで中堅モデルになりました。
展示会で触った感じ、タトゥーラTWがカゴ釣り師にウケたので、そのままカゴ釣り専用機として移植したような感じを受けましたね。
明らかにタトゥーラがベースとなっています。
そんなシーホークTW遠投のカゴ釣り性能を5段階で評価するとこんな感じ。(タトゥーラとの比較で評価しています)
コスパ: ★★☆☆☆
投げやすさ:★★★★★
飛距離:★★★★☆
軽さ:★★★★☆
パワー:★★★★★
遠投性能はタトゥーラと殆ど変わらない
今のところは、両軸カゴ釣り師から極端に飛ぶという意見は聞きません。
遠投性能等々に関してはタトゥーラと目立った差異はないと考えられます。
搭載されているシステムは殆ど同じな訳ですから、遠投性能の関しては正直変わり用がないですね。
しかし、剛性面では少し勝るような印象を受けました。
タトゥーラより自重アップ
重量はタトゥーラ400よりも10グラム重くなった345グラム。
シングルハンドルなので、ハンドルだけでここまで自重の差が出ているとは思えません。
そうなると、やはりボディやスプールの剛性を上げた影響と考えられます。
シーホークの方が上位モデルに位置しますので、決してただただ重いだけという訳ではないと思います。
そもそもの話、タトゥーラが過剰に軽すぎるレベルですので、他の両軸リールと比較して持ち重り感を感じることは全くないと思います。
大型パワーハンドルがベストマッチ
タトゥーラはI型ノブなのがよろしくないと書きましたが、シーホークはシングルパワーハンドルです。
これが両リールを比較した際、1番の差別点だと思います。
この差はかなりデカいですよ。
というよりかは、他の点が似すぎているという…。
パワー面に関しては明らかにシーホークに分がありますね。
タトゥーラとシーホークどちらにすべき?
タトゥーラとシーホークの価格差は8000円程度。
性能はあまり変わらないので、ハンドルの差で価格差の価値があるのかというと…どうなんだろう。
ベアリングの数等も一緒なんですよね。
両軸遠投カゴ釣り入門であればコスパ重視の人が多いと思いますので、予算を考えるとタトゥーラ400Hで良いんじゃないかなというのが私の意見です。
I型ノブに関しても、パワーハンドルにカスタムしてしまえば良い訳ですからね。
カスタムするとしても、差額の8000円もかかりません。
ただ、リールは見た目なども重要な要素ですので、好みや予算でシーホークを選んでも後悔することはないと思います。
私的にも見た目は確実にシーホークの方が好み。
シーホークは2023年7月デビューしたばかりなので、最新リールいう要素も大きいですよね。
まとめ
あくあで私の意見ですが、タトゥーラ400Hが両軸遠投カゴ釣りの入門リールとしてベストという結論でした!
コスパと性能のバランスが良いので、長く使っていけるリールだと思います。
当サイトでは他にも遠投カゴ釣りの記事を書いておりますので、宜しければ参考にしてみてくださいね。