遠投カゴ釣りで意外と軽視されがちなウキ。
遠投カゴ釣りでは重い仕掛けを100メートル近く飛ばすことから、ウキには視認性や安定性が重視されます。
しかし、1番重要なのは飛距離ではないでしょうか?
遠投カゴ釣りで間違った用途のウキを選んでしまうと、抵抗が大きくなって飛距離がガタ落ちし、結果的には釣り負けに繋がります。
(ウキを含むタックルミスは初心者の方は特に多いです…)
今回は遠投カゴ釣り師の私が、実際に使った中からオススメできる遠投ウキを紹介していきたいと思います。
ネットでは、遠投に適していない投げサビキ用のウキや、酷い記事ではフカセ用など間違った用途のウキが紹介されていることが多いので、間違えないように是非本記事を参考にしていただけたらと思います。
本記事では、フラットな視点で良い点のみでなく悪い点も惜しみなく述べていきますね。
渚の遠投師ウキ
飛距離:★★★☆☆
耐久性:★★★☆☆
コスパ:★★★★★
視認性:★★★★☆
個人的オススメ度:★★★★☆
遠投カゴ釣りの超ド定番ウキ。
地方によっては見たことない方もいるかもしれませんが、伊豆方面のチェーン釣具屋に行けばズラ〜っと様々なカラーが陳列されています。
渚の遠投師ウキの特徴はこんな感じ。
コスパが良い
カラー展開が豊富
耐久性・飛距離はソコソコ
場所によっては売ってない
コスパの良さと豊富なカラー展開が強み!
まず1番のメリットはコスパが良いこと。
遠投カゴ釣り用ウキの中では、トップクラスにコスパが良く、様々な号数やカラーを手軽に揃えることができます。
カゴ釣り師が多い釣り場では、カラー展開が豊富な点も欠かせませんね。
時間帯によって見えやすいカラーを選択することができますし、周りと違うカラーにする事で判別が容易になります。
遠投カゴ釣りのシーズンは海面にウキがずら〜っと並びますが、なかでも赤〜オレンジのウキが多いです。
何故かと言いますと、単純に視認性が良いという理由で使用者が多い点と、赤orオレンジしかラインナップがないメーカーが多いから。
数色揃えておけば「隣が同じ色のウキを使っていて見分けがつかない!」といったシチュエーションを避けることができます。
揃える号数・カラーの優先度
このウキは浮力が高めに設定されています。
その為、15号のカゴに対して15号のウキでOK。
定石通り15号のウキで12号カゴもいけますね。
これ以降、ウキ号数に関しての説明は省略しますが、遠投カゴ釣り用のウキはコマセ分を加味して高めに浮力設定されているものが多いです。
遠投カゴ釣りでは12号、15号のウキを使う方が殆どだと思いますので、基本的には両刀可能な15号をベースに考えていきましょう。
話を進めますが、渚の遠投師ウキで揃えるべきカラーの優先順位はこんな感じ。
最優先:ピンク、オレンジ(日中、オールマイティ)
合ったら便利:グリーン、イエロー(まずめなどのローライト)
基本に不要:ブラック(逆光時)
基本的にはピンクかオレンジがあれば問題ないですね。
中でも私のおすすめはピンク。
オレンジは周りと被りやすいですし、使用率の高いレッドとの見分けもつきにくいからです。
飛距離に関しては普通
性能面に関しては、ぶっちゃけ可もなく不可もなくって感じかな。
見た目に反して飛行姿勢はそこまで悪くなく、飛距離100も目指せるレベルです。
正直、コストを考えたら充分すぎるかなと私は思います。
耐久性は充分だがPEラインに不向き
耐久面ではナイロンラインで釣りをするなら、何ら問題ありません。
他のウキよりも足が細めですが折れたことはありませんし、カンの部分も多少曲がりはするものの折れるまで深刻化したことはないですね。
ただ、1点だけ問題があります。
それはPEラインでの使用…。
羽の上部分が平面なせいか、PEラインが食い込んで羽が裂けてしまう事があります。(恐らく魚とファイトしている最中)
頻度としては5~10釣行に1回くらいかな。(ソーダ爆釣時期は危険)
いずれにせよ、PEタックルの際は辞めておいた方が無難だと思います。
ウキが裂けるだけならともかく、それが原因でラインブレイクしたら悲しいですし… ; ;
ただ、私は裂けたらレジンで修復して使っています。
コスパが良いので、最悪買い直せば良いかなという精神です。あくまで非推奨ですよ。
ハリス絡みがちょっと気になる
このウキで唯一気になるのが、羽の付け根部分へのハリス絡み。
羽が埋め込まれていない構造上、ここにラインがグルグル巻いてしまう場面があります。
長ハリスやPEラインを使用する際はライン管理に気を使うようにしましょう。
個人的オススメ度:★★★★☆
渚の遠投師ウキはバランスタイプで、大きなウィークポイントがない点が強みです。
コスパ重視の初心者だけでなく、カラーや号数といった手札を潤沢に揃え、状況に合わせてシビアに立ち回りたい方にもオススメ。
性能面でも「1メートルでも遠くに飛ばしたい!」という思考の方でなければ、充分に実用性の高いウキだと思います。
場所によっては売っていない点と、PEラインとの相性が良くない点だけ注意しておきましょう。
アポロウキ
飛距離:★★★★☆
耐久性:★★★★★
視認性:★★★☆☆
コスパ:★★★★★
個人的オススメ度:★★★★★
サニー商事から発売されている遠投カゴ用ウキです。
コスパやカラー展開に優れ性能面も優秀。渚の遠投師ウキの競合とも言えますね。
私はアポロウキはここ数年で使い始めたばかりなのですが、これめっちゃ良いです…。
今まで食わず嫌いしていたのを後悔するレベルなので、皆さんにも是非一度使って欲しいウキですね。
そんなアポロウキの特徴はこんな感じ。
コスパが良い
カラー展開も必要充分
本体の耐久性が抜群
飛距離も上位クラス
流通が安定していて全国手に入る
厳選されたカラーラインナップが秀逸
アポロウキのカラーは3色。
渚の遠投師ウキにラインナップは及びませんが、必須のオレンジ・ピンクに加え、イエローと基本は踏襲されています。
両隣にカゴ釣り師がいたとしても、理論上は3色持っていれば、隣とウキのカラーが被ることは100%ないですからね。
本体の耐久性が抜群
アポロウキは他の遠投カゴ釣り用ウキと比較して、トップクラスに本体の耐久性があります。
羽を除いた部分が全て発泡体で覆われている為、折れる部分がそもそも存在しません。
肝心の発砲体はサラサラ&しっとりとした質感で、妙な高級感がありますね。
渚の遠投師ウキのようにゴワゴワした、チープな感じがしません。
スナップを付ける部分もガッシリと作られており、折れたり曲がる心配も全くありません。
強いてウィークポイントを上げるなら、羽の部分だけですかね。
羽が大きい上に細く突出しているので、羽部分だけは他のウキよりも弱い可能性があります。
しかし、羽の先が斜め形状になっていますので、ハリスやPEラインの絡みトラブルが限りなく抑えられている点がグッドです。
この辺はトレードオフなので、仕方ないかなと思います。
羽が埋め込まれている点も◎です。
飛距離も優秀
遠投ウキに多い砲弾型ではなく、細身のロケットのような形状をしていますので、飛距離は出る方です。
しっかりとカゴに追従して飛び、そのまま近くに落下してくれます。
ダメなウキではカゴよりもだいぶ手前に落下しますからね…。
そうなってしまうとカゴを手前に寄せてしまい、飛距離のロスが多いです。
コスパ&流通の安定度が素晴らしい
コスパに関しては渚の遠投師ウキに並び、トップクラスです。
渚の遠投師ウキより実店舗での流通量に優れるわけではありませんが、このウキは通販での流通が非常に安定しています。
実質、全国どこでも手に入るということになりますので、渚の遠投師に大きく勝る要因の1つだと考えられますね。
視認性に難あり?
私はそこまで気になりませんが、羽の形状的に少しだけ視認性が劣ります。
120メートルくらい飛ばす凄腕の両軸師や、視力が弱い方は気になるかもしれません。
他にも海が荒れてる時などはウキが波に揉まれますので、ウィークポイントになってくるかもしれません。
そもそも、そういうコンディションの日は釣りをしない方が良いですけどね…。
個人的にオススメ度:★★★★★
ベタ褒めしてきましたが、性能・コスパどれも高水準なウキです。
個人的には渚の遠投師よりも、アポロウキの方が優れていると感じています。
私の中では1番オススメ出来るウキなので是非1回使ってみてください。
ピアレウキ
飛距離:★★★★☆
耐久性:★★★★☆
コスパ:★★☆☆☆
視認性:★★★★☆
個人的オススメ度:★★☆☆☆
ピアレから出ている遠投カゴ専用ウキ。
個性の強いウキですが、以下に特徴を上げておきます。
とにかく高価
性能面も高い
高級嗜好のリッチウキ
ウキに限らずピアレ製品はどれも割高なのが最大の特徴。
アポロウキと渚の遠投師ウキを組み合わせた形をしており、性能面に関しては平均よりも優れています。
砲弾型なので飛距離も出ますし、足の部分が太いので折れにくいです。
カラーはレッド1色のみですが、性能に関しては渚の遠投師ウキの上位互換だと思います。
個人的オススメ度:★★★☆☆
性能重視の方、ウキ1本のみで完結させたい方にオススメ。
良いウキではありますが、コスパの面を考えると正直オススメしづらいウキではあります。
「コスパよりも飛距離と釣果最優先」という方にどうぞ。
所有欲を満たしてくれるウキだと思います。
両軸カゴ釣り師はやめておくべき
バックラッシュを一切しないベテランならば良いですが、両軸遠投カゴ釣りで使うのは基本やめるべきです。
私もピアレウキをラインブレイクでロストしてしまい、それ以降は買い直していません。
仕掛けをロストしやすい両軸遠投カゴ釣りでは、コスト面はかなり重要です。
スピニングでも初心者のうちはベール返し忘れや、穂先絡みで高切れを起こしやすいもの。
泣きを見ないように、ピアレウキを最初の1本や両軸用として選ぶのは辞めておきましょう。
アローライナーEVA
飛距離:★★★☆☆
耐久性:★★☆☆☆
コスパ:★★★☆☆
視認性:★★★★★
個人的オススメ度:★★★☆☆
ダイワから出ている遠投ウキ。
非常に羽が大きく、視認性の高さに秀でたウキです。
風が強く波立っている時や、足場が低い時などに強みが生かされるウキですね。
肝心の特徴はこちら
飛距離は普通
羽が大きく視認性に優れる
EVA発砲素材で質感良し
軸周りのハリス絡みに難あり
カンの穴がやたら小さい
性能面は文句なし
アローライナーは飛距離そこそこで、視認性・感度は充分、カラーはオレンジ1色のみ。
視認性に優れる以外は平均的な性能だと思います。
また、大手メーカー製ということで、通販での流通は安定しています。
しかし、実店舗では意外と見かけないウキですね。
コスパに関しては、まずまずといったところでしょうか。
EVA発砲素材で高級な質感があり、標準でスナップスイベルが1つ付いてきます。
羽下の軸がライントラブルの元
羽と発泡体の間に軸があるのですが、ここがトラブルメーカーです。
ハリス絡みを防ぐ工夫らしきものがされていますが、効果は実感できません。
羽が大きいという特徴も相まって、少しラインが絡みやすいです。
長ハリスやPEラインでの使用はイマイチだと感じます。
耐久性は低め
私が持っているものはまだ破損していませんが、軸が2箇所あるのでどう考えても折れやすいです。
折れないよう大切に使いましょう…。
カンの穴が小さい
こういったものをカンと呼んで良いのかは分かりませんが、スナップを通す部分の穴がやたらと小さいです。
この穴、ウキスイベルの種類によっては干渉しますので注意が必要です。
大きくてワイドなスナップをつけた方が無難だなと思います。
個人的オススメ度:★★★☆☆
このウキが他より優れる点はやはり視認性。
先の通り、視力の悪い方や海が荒れている時、100メートル以上の遠投時などに大きなメリットとなり得ます。
耐久性と糸絡みは多少気になるものの、釣り慣れた方なら問題のないレベルには昇華されています。
アタリの取りやすさや視認性を重視する方にオススメですね。
釣行日を選べないサンデーアングラーの方は1本持っておけば活躍する場面があると思います。
結論:アポロウキ15号がオススメ!
コスパと性能を加味すると、アポロウキが頭一つ抜けているといった感じ。
シンプルに結論をだすと、アポロウキの15号をベースにオレンジかピンクを買っておけば間違いはないと思います。
アポロウキの15号なら、12号カゴと15号カゴどちらも使えますからね。
この記事が是非ウキ選びの参考になると幸いです。
当サイトでは他にも様々な遠投カゴ釣りの記事を挙げておりますので、興味のある方はぜひ是非読んでいってくださいね^^