投げリールで頻繁に聞く疑問の1つ。
「クロスキャストとウインドキャストの違いは何?そもそも何が違うの!?」
今回はこの疑問について解説していくと共に、個人的にはどちらがオススメなのか分かりやすく説明していきたいと思います。
遠投カゴ釣り・投げブッコミ釣り・泳がせ釣りのリールを迷っている方は是非参考にしていただけたら幸いです。
個人的結論:クロスキャストで充分
先に結論を出しておきますと、明確な意図がなければウインドキャストは不要です。
何故ならばクロスキャストに対して、ウインドキャストのみに搭載されている技術が、投げリールではあまり恩恵を受けられないから。
実釣性能が対して変わらない割には、価格が倍近く違うので、クロスキャストで充分だというのが私の意見になりますね。
クロスキャストとウインドキャストの違い4選
さて、ここからはクロスキャストとウインドキャストの違いを紹介していきたいと思います。
重量の違い
4000番のカタログスペックで比較すると、クロスキャストが「650g」、ウインドキャストが「630g」となっています。
20gの差と聞くと大きいように思えますが、そもそもが重いリールなので体感は殆ど一緒です。
また、軽さという点や基本性能を重視するならば、コンパクトモデルのプロカーゴSSが圧倒的におすすめになります。
クロス・ウインドキャストに比べて200g以上も軽い上、ドラグ性能に雲泥の差があります。
個人的に投げリールの中では1番おすすめできるリールになりますので、もし投げリールで迷っているなら、プロカーゴSSのインプレ記事も是非読んでみてください。
マグシールドの有無
ウインドキャスト最大のメリットはマグシールドが搭載されているという点。
要約すると、巻き心地が持続しやすいという事になります。
ただ、ここでさっそく問題があります。
それは、ウインドキャストの巻き心地がそもそも対して良くないという事。
ダイワ特有のぬるぬる感も無いですし、ウインドキャストに限らず、投げリール全般が巻き心地に関してはかなり雑です。
つまり、ウインドキャストの巻きに関してはマグシールド維持するほどの魅力を感じないんですよね。
別にゴリシャリ感があるわけではないのですが、汎用リールのエントリーモデルと比べても巻き心地は大きく劣ると考えてください。
マグシールドがなくてもゴリが出なかった
私のクロスキャストは5年間ラフに使い込んで、かなりボロボロの状態です。
しかし、ゴリシャリ感は全く出ていません。
つまり、投げリールは巻き心地の持続性が高く、汎用リールのようにあまり劣化しないのです。
こちらのクロスキャストインプレ記事でも書いた通り、65点の巻き心地が永遠に続くような感覚ですね。
これが何を意味しているのかというと、別にマグシールドがなくたって、投げリールなら巻きに関しての初期性能は維持されやすいということです。
クロスキャストで巻き感が低下しない以上、ウインドキャストにしてマグシールドが搭載されたからと言って、大した恩恵は得られないと断言できますね。
また、マグシールドが搭載されると独特のカサカサ感が出ますし、決してメリットだけでは無いと覚えておきましょう。
そもそも投げリールを遠投カゴ釣りで使う場合、重い仕掛けをゴリゴリ回収することになるので、巻き心地もくそもないです。
エアベールか否か
ウインドキャストはエアベールという、所謂ワンピースベールの作りになっています。
ベールが太くて強度があるという事と、ラインローラー周りでのライントラブルが起きにくいというメリットがあります。
正直釣りに慣れた人なら恩恵を感じられない部分ではありますが、初心者がPEタックルを使った場合などにはメリットになり得るかもしれません。
また、ベールの見た目的な部分で言えば、ウインドキャストの方がワンピースで美しいですね。
(リール全体の見た目で言えば、私的にはクロスキャストの方が好みだけど…)
アルミハンドルか否か
最後の違いはハンドル部分ですね。
クロスキャストは普通の樹脂ハンドルですが、ウインドキャストはアルミマシンカットハンドルです。
ハンドルの剛性に関してはウインドキャストが勝ると言う事になりますね。
ただし、投げリールはハンドルが巨大で丈夫なので、アルミハンドルでなくともたわんだりする事はありません。
この部分も個人的に恩恵は感じられないですね。
実際、クロスキャストでハンドル周りの剛性気になった事が一度もありませんし…。
剛性面を気にするならボディ・ローター素材の方が重要だと思いますが、クロスキャストもウインドキャストもボディ・ローター素材は同じDS4なんですよね。
つまり、本体の剛性面に関してはどちらも同レベルということです。
迷っている方に分かりやすく総括
ここまで紹介してきたマグシールド・ベール・ハンドル以外では、技術面の差異は見つかりませんでした。
これで、倍の価格…うーん。
やはり私的にはクロスキャストで充分だなと感じてしまいます。
しかし、あまり恩恵が感じられないとはいえ、値段相応の技術差というものはやはりありますね。
最後に、「こういった考えの人にはこのリールが良いよ」という私からの指標をまとめておきたいと思います。
投げリールで迷っている方は是非参考にしてください。
クロスキャストが向いている人
飛距離重視
コスパ重視
クイックドラグ重視
以上の要素を1つでも満たしている人はクロスキャストが最適です。
最低価格で、最高クラスの飛距離を出せるポテンシャルを持つクロスキャスト。
重量という面に目を瞑ってしまえば、コスパという面では圧倒的です。
また、独自のクイックドラグも非常に便利で、投げ釣り全般で長く使っていけるリールですね。
ウインドキャストが向いている人
飛距離を最大限に活かしたい人
35ミリストロークのままタックルを軽量化したい人
ここまでウインドキャストを割とネガティブに評価してきましたが、以上の2要素を満たしている人のみウインドキャストがおすすめです。
軽さ重視ならプロカーゴSSの方がおすすめですが、35ミリストロークも維持したいならウインドキャストって感じかな。
クイックドラグも使いたいなら尚更良いかと思います。
この辺は個人の判断基準にもよりますので、天秤にかけて悩んでみてください。
プロカーゴSSが向いている人
軽さ重視
快適性重視
ドラグ性能重視
以上の要素を1つでも満たしている人はプロカーゴSSが最適です。
プロカーゴSSのメリットは圧倒的な軽さとドラグ性能。
ザイオン素材とアルミハンドルで剛性面もグッド。
フルキャストしても疲れず、スタミナ切れともおさらばすることが出来ますよ。
とにかく実釣性能が高く、釣行頻度が多い方や釣り時間が長い方にも非常におすすめできます。
クロスキャスト・ウインドキャストはドラグ性能が正直悪いので、クイックドラグモデルを使わないのであれば、プロカーゴSSが賢明な判断になるかなと思います。
ローターやボディ素材、糸落ち防止機構などの基本性能も上位互換のリールと言って差し支えないですね。
プロカーゴSSも検討してみたいという方は、こちらの記事が参考になるかと思います。
また、こちらの記事では汎用リールも含めて、遠投カゴ釣り用のリールを紹介していますので、更に視野を広げて選びたい方はこちらも参考にしてみてくださいね。